ルールはアークライト版ククの説明書など依ります。
このルールは、元はイタリアのククにありますが、実質日本のオリジナルのルールです。 このルールが作られた経緯については後々追記しようと考えています。
2から20人程度なら、何人でも遊ぶことができます。5人以上いたほうが面白くて、だいたい8人ぐらいが一番面白いです。
イタリアのククカード40枚を使います。 人数が多い時はククのカードを1枚抜いて39枚にして遊ぶこともよくあります。 カードのランクの順は、強いものからクク 人間 馬 猫 家 10 9 …… 1 0 バケツ お面 ライオン マットです。 また、カードとは別にチップも用意して、全員が同じチップずつ持ちます。だいたい25チップずつ持てば良いでしょう。
なお、このゲームでは、ディールの向きやプレイの方向すべてが反時計回りとなります。
このゲームでは、何ディールかかで構成されるラウンドを、何回か行って1ゲームとなります。
1ディールで行うことは次のようになっています。 ディーラーの決め方は、ディールごとに異なります。
ディーラーは右隣から順番に、カードを配ります。 このゲームでは手札が1枚だけ配られます。配り残りは山札とします。 ディーラーは全員に配り終えたら、自分の手札を確認してから「どうぞ」と言ってゲーム開始の合図をします。 開始の合図をする必要性はないですが、いざこざを防ぐためにするべきです。 ディーラーの次の人(右隣の人)から順に、この配られたカードを、次の手番の人(右隣の人)と交換することができます。 交換したくなければ交換しなくて構いません。交換するときはお互いにカードを裏向きにして渡します。 この交換するのは一人1回だけ行うことができます。 交換は、要請されたら必ず行わなければなりません。ただし、効果のあるカード(後述)は例外です。 交換するときは「カンビオ(cambio)」と発声し、 交換しないときは「ノンカンビオ(Non cambio)」と言います。 最後に交換を行うのはディーラーですが、交換するならば、ディーラーは手札を捨て山札と一番上のカードを取ります。 この時、処理が煩雑になることがあるので、慣れないうちは山札から引いたカードは表にすればいいでしょう。 なお、交換している時に失格者が出ることがあります。これについては後で詳しく説明します。
ディーラーの手番が終わると、全員が手札を開示します。 手札を開示して、最も弱いカードを持っていた人が負けとなります。なお、失格した人の手札は強さ比べから除外されます。 ここで重要なのは、一番強いカードを持っている必要はなく、 一番弱いカードさえ持たなければ良いということです。 一番弱いカードを持っている人が2人いれば負けは2人です。 失格者と敗者が確定してディールが終わります。
なお、カードをシャッフルするのは、ラウンドの初めのディールと、山札が無くなった時だけです。 一度配ったカードは同じラウンドの中では再び使わなくて、山札もシャッフルしません。 配られたカードは、ディールの最後に表にしてまとめて置いておきます。 ラウンドの最中では、山札の枚数がプレイに参加している人数に1足した数よりも少なくなった時にだけ、 全てのカードを集めてシャッフルして新しい山札を作ります。
一つのラウンドは、前半の「子供の時間」と後半の「大人の時間」にわかれます。
子供の時間は3回のディールで構成されます。子供の時間では、失格者と負けた人は、 チップを支払って次のディールに参加することができます。 大人の時間では、行うディール数に決まりはありませんが、失格者と負けた人はラウンドから脱落して、 そのラウンドの、それ以降のディールには参加できなくなります。 大人の時間では、残った人が1人になるまでディールを繰り返して、 最後に残った人がポットの中のチップをすべてもらって、ラウンドの終わりです。 詳しく説明します。
まず、ラウンドの初めに、すべてのプレイヤーはアンティとして1チップずつポットに支払います。 アンティを払ったら、前回のラウンドの勝者がディーラーとなって、第1ディールを開始します。 第1ラウンドの第1ディールでは、任意にディーラーを決めてください。 第1ディールが終わったら、失格者と敗者は全員1チップずつ払います。
第2ディール、第3ディールも同様に行います。 この時、カードのシャッフルを行わないことに注意して下さい。 第2ディール以降は、ディーラーは右隣に交代して行きます。 第2ディールの敗者・失格者は2チップを、第3ディールでは3チップを払ってください。 なお、子供の時間に敗者や失格者が支払うチップは、プレイに復帰するためのペナルティという意味合いですが、 支払える限り必ず支払って、プレイに復帰しなければなりません。
第3ディールを終えて第4ディールになると大人の時間が始まります。 第4ディール以降は敗者・失格者はチップを払う必要はありませんが、 第4ディール以降で一度負けるか失格するかするとラウンドから脱落して、そのラウンドの以降のディールには参加しません。 脱落者がいる時は、その人にはカードを配りませんし、ディーラーの周り順番もその人は飛ばして勘定します。
脱落していない人が1人になるまで、大人の時間は行われます。 最後まで残った1人がラウンドの勝者です。 場合によっては、複数人が同時に失格して最後まで残った1人が決まらなかったり、 脱落しなかった2人が同じランクのカードで引き分けとなったりして、 勝ち残った1人を決めることができないことがありますが、その場合はディーラーを交代して延長戦を行います。 なお、3人以上残っていて、2人除いた全員が失格となって、最後に残った2人が引き分けの時は、 最後に残った2人のみで延長戦を行います。失格は負けよりも早く適用されるということです。
ラウンドの勝者はポットに入っているチップを全部取ります。 その後、このラウンドで使われたカードを全部集めて、再びシャッフルして次のラウンドに移ります。
ラウンドを誰かが破産するまで、すなわち誰かがチップを払えなくなるまで行います。 ラウンドの途中、子供の時間で失格ないし負けて、その時に支払うのに十分のチップを持っていない場合は、 手持ちのチップを全てポットに支払い、その人は(子供の時間であっても)ゲームから脱落します。 そして、そのラウンドが終わって、ゲームの終了とします。
なお、ラウンド中にチップを支払って、手持ちのチップが0チップになってもゲームを続けることができます。 しかし、そのラウンドで勝たなければ次のラウンドのアンティが支払えないので、 そのラウンドで勝てなかったらそのラウンドでゲーム終了となります。
いくつかのカードには特殊な効果があります。それらについて説明します。 ここにあげてないカード、すなわち10 9 …… 1 0 バケツ お面 ライオン については、何も効果はなく、交換を求められた時には必ず交換しなければなりません。
交換を請求するときと、山札から引いた時とで若干効果や処理が違うので、 それぞれ分けて説明します。しかし、基本的に、山札がそのカードを持っていたと覚えれば大体間に合います。 (ただしククとマットは例外です)
このカードを持っている人は、いつでも「クク」と宣言することができます。 宣言があったら、即座にディールが終了して、ディールの敗者を決めます。(つまりオープン請求です) この宣言は、ディーラーの始まりの号令の前でも行うことができます。 「クク」の宣言をするのは、交換が行われている途中などの、カードの交換が成立しているか曖昧なタイミングを避けてください。 交換が成立しているか不明瞭な場合は、ククを宣言した人の裁量で決めてください。
注意しなければならないのは、ククを持っている人に交換が請求された場合は、交換が成立するということです。 マット以外の、他の効果のあるカードは、全て交換請求された時に交換請求された時に交換不成立となりますが、 ククは交換が成立します。オープン請求の前に、ククを持っている人に対して交換の請求があってからククを宣言するのは遅いわけです。
山札から引いたククは捨て札にし、ディーラーは元の(山札を引く前に持っていた)手札に戻ります。 すなわち交換不成立です。
カンビオされた場合、交換は不成立となります。カンビオされた場合は、交換を請求した相手にカードを見せ、 「失格」と宣言します。これは必ず行わなければなりません。「失格」と宣言されたプレイヤーは失格となります。
めくった人間のカードは捨て札となり、めくった人が失格します。
どちらも同じ効果です。
カンビオをされた場合、交換は成立しません。この時手札をを見せて「パス」と宣言します。 これは必ず行わなければなりません。 この時、馬や家を持っている人は交換に応じませんが、 交換を請求した人は馬や家を持っている人の次の人と交換を行います。 この時もカードの効果は有効です。つまり2人続けて馬や家を持っている場合は、 さらに次の人と交換することになります。ディーラーが持っている場合は山札をめくることになります。 また次の人が人間を持っていた場合は失格となります。
山札から引いたカードは捨て札にして、さらにもう1枚山札から引きます。 もう一枚引いたカードが、特殊な効果を持つカードだった場合、その効果は適用されます。
カンビオされた場合、「にゃお」と宣言して、交換は不成立となります。にゃおと宣言するのは義務です。 そして、交換されたカードが最初に配られた人が失格となります。交換を請求した人の手札はそのままです。
詳しく説明します。ククでは、カードを交換する方向がプレイの順番と一致しています。 したがって、弱いカードが交換され続けて回ってくることがしばしばあります。 その回ってきたカードを交換した時に、交換した相手が猫を持っていたとします。 この場合、その回ってきたカードを最初に配られていた人が失格となります。
交換で回ってきたカードではなく、初めから自分に配られていたカードを持って、猫を持っている人にカンビオした場合は、 もちろん自分が失格するだけです。
この時もプレイと同じ結果になります。引いた猫は捨て札とします。
交換の結果もらった人が失格になります。これは、カンビオをして右隣の人からもらう場合もありますし、 左隣の人にカンビオを仕掛けられて、左隣の人からマットを押し付けられる場合もあります。
なお、交換の結果もらった人が失格になるので、人間にカンビオを仕掛けた場合は、交換が成立せずに失格となり、 人間を持っている人は失格になりません。猫も同様です。
この場合は、山札から引かれたマットが最強に(もちろんククよりも強く)なります。