ニコリ141号やトランプゲーム大全(2014、スモール出版、赤桐裕二著)を参考にしました。
北米で遊ばれています。同じランクのカードの組である、メルドを作るゲームで、カナスタのアレンジです。 カードは5デック270枚を使って遊ぶので、どんどんメルドができて豪快です。 カードの準備は大変ですが、ゆっくり楽しめます。
4人で遊びます。向かい合った2人がパートナーになります。
使うカードは、ジョーカー2枚が入った54枚のデックを5つ集めた、270枚です。 全てのカードの裏面が揃っている必要はありません。カードの点数などは後で示します。
最初のディーラーは誰がなっても構いません。 次のディールからは、ディーラーは時計回りに交代します。
ディーラーはカードを配りますが、 ディーラーのパートナーもカードを配るのを手伝います。 まず、ディーラーは270枚あるカードをシャッフルして適当な量パートナーに渡します。
ディーラーはそれぞれのプレイヤーにカードを13枚ずつ配ります。 この配られた13枚のカードがそれぞれの手札(ハンドHand)になります。 一方で、ディーラーのパートナーはそれぞれのプレイヤーの前にカードを13枚ずつ伏せて配ります。 この配られた13枚のカードは、足札(フットFoot)です。 足札のカードは、足札を手札に加えるときまで表を見てはいけません。
このゲームの目的は、メルドを作って点数を稼ぎ、手札・足札をなくして上がることです。 誰かが上がった時に、手札や足札に残っていたカードはペナルティーとなります。 メルドとは、ここでは同じランクのカード3枚以上の組のことです。 なお、シークエンスはこのゲームでは使いません。 7枚になったメルドは、パイルと呼ばれるセットになり、ボーナス点がもらえます。
なお、3のカードはメルドにはできません。 特に黒3は捨て札にしかできません。 赤3は1枚でボーナス点が入ります。
2とジョーカーはワイルドカードです。他のランクのカードの代わりに使えます。 なお、これに対してワイルドカードでないカードはナチュラルカードと言います。 メルドには、ワイルドカードを3分の1以上入れてはいけません。 すなわち、3から5枚のメルドにはワイルドカードを1枚まで、 6枚のメルドもしくはパイルには2枚までのワイルドカードを入れることができます。 また、ワイルドカードのみのパイルを作ることもできます。 2とジョーカーの混ざったメルドで構いません。
パイルには、ワイルドカードの枚数によって、以下の3種類があります。 どの種類のパイルであるかで、ボーナス点が変わってきます。 パイルとなったメルドは、7枚まとめてメルドと区別しておきます。 パイルをまとめる時に、パイルの一番上に置くカードで、パイルの種類をわかりやすくしましょう。
メルドやパイルはパートナーで共有し、ペアのどちらか1人の前にまとめておくようにします。 同じランクのメルドは複数を同時に作ることはできません。 ただし、一度パイルにすれば、そのランクのメルドを再び作ることができます。 もちろん、違うランクのメルドであれば、同時に作って構いません。 また、メルドは8枚以上にしてはいけません。これについては後で説明します。
メルドとしてテーブルに出したカードは、手札に戻したり、 他のメルドに移したりすることはできません。
カードの点数は次のようになっています。
ジョーカー | 50点 |
---|---|
2, A | 20点 |
8〜K | 10点 |
4〜7 | 5点 |
黒3 | 5点 |
赤3 | 0点 |
パイルなどによるボーナス点は次です。
クリーンパイル | 500点 |
---|---|
ダーティーパイル | 300点 |
ワイルドパイル | 1500点 |
上がったチームに | 100点 |
テーブルにだした | 100点 |
ディーラーの左隣から始めます。プレイの順番は時計回りです。
プレイの順番となったら、以下のことを順に行います。
メルドを作るときでも、捨て札をした後でも、 手札がなくなった場合は即座に足札を手札に加えます。
山札から2枚手札に加えます。 もしくは、捨て札の山の一番上のカードと、自分の手札にあるナチュラルカード2枚以上を使って、 メルドを作ることができる場合は、捨て札のカードを代わりに取ることができます。 捨て札の一番上のカードがワイルドカードで、ワイルドカードのメルドをつくれる場合も捨て札を取ることができます。 この場合は捨て札の山の上から7枚を手札に加えます。 捨て札の山が7枚以下しかない場合は、すべての捨て札を手札に加えます。
もし、手札を補充した時点で、赤3が手札にあれば、 それをメルドのように、表向きにしてテーブルに出します。 そして、出した赤3の枚数だけ山札から手札に補充します。 もしここで補充したカードが赤3だったら、同じことを繰り返します。 手札が無くなって足札を手にした時も、(メルドを作っている段階であっても)同様なことを行います。
手札のから3枚以上のカードを出してメルドを作ったり、 すでにできている自分のチームのメルドに同じランクのカードやワイルドカードを付け加えて、 メルドの枚数を増やしたりします。 メルドの枚数を増やすことはレイオフと言います。 一回のプレイで、いくつメルドしてもレイオフしても構いません。
メルドになるカードが手札にあれば、表向きにして机に出します。 チームのどちらが作ったメルドかは区別しないので、チームのうちどちらか一人の方にまとめておきます。 先述した、メルドの条件に気をつけてください。
捨て札の山から手札を補充した場合は、捨て札の山の一番上のカードを使ってできるメルドを必ず作ります。
先述した通り、同じランクのメルドは作ることができず、 メルドは7枚になるとパイルになり、8枚以上にすることはできません。 例えば8の6枚のメルドがあったとします。 もし、手札に8が4枚あれば、1枚をそのメルドにレイオフして、 残った3枚で新しく8のメルドを作ることができます。 一方で、8が手札に3枚しかなければ、メルドをパイルにした後、 手札に残った8は2枚になるので、新しいメルドを作ることができません。
なお、それぞれのチームがディールの最初に出すメルドは、最低点(ミニマムカウント)が決まっていて、 この点数以上のメルドを出せるようになるまで、手札からメルドを作ることはできません。 なお、2つ以上のメルドの合計の点数で、ミニマムカウントを満たしても構いません。 ミニマムカウントの要件には、赤3やパイルのボーナス点は含めません。 このゲームは4ディールで1ゲームですが、ミニマムカウントはディールごとに変わります。
1ディール目 | 50点 |
---|---|
2ディール目 | 90点 |
3ディール目 | 120点 |
4ディール目 | 150点 |
なお、捨て札から手札を補充した場合、手にした捨て札のうちミニマムカウントに数えることができるのは、 捨て札の一番上のカードのみです。手札から追加のカードを出したり、捨て札で作れるメルド以外のメルドを作って、 ミニマムカウントを達成することはできますが、 2〜7枚目のカードでメルドを作れるとしても、そのカードはミニマムカウントに計上しません。
メルドを作っている時に手札がなくなり足札を手にした場合、引き続きメルドを作ることができます。
手札から1枚、捨て札の山の上に表向きでおきます。 重ねて置いて、下のカードが見えないようにします。 なお、黒3はメルドにできす、 ボーナス点もないので、捨て札にしかなりません。
足札を手にして、そしてそのカードも全てなくなると上がり(going out)です。 上がるとボーナス点があります。 誰かが上がると、ディールが終了ですが、上がるためには以下の要件を満たさなければなりません。 上がりの条件を満たしていない時に、手札を0枚にしてはいけません。
もし、誰も上がらないまま山札がなくなった場合、プレイヤーが捨て札から手札を補充しなければそのディールは終わります。
ディールが終わった時点で得点を計算します。 メルドしたカードの点数、パイルのボーナス、上りのボーナス、 赤3のボーナスを合計から、 ハンドおよびフットに残ったカードの点数を引いたものが得点です。 上がったプレイヤーのパートナーの手札ももちろんペナルティになります。
得点はパートナーで合計して共有します。
4ディール終えて、合計得点が高いチームが勝利です。