spacer
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer

 今年はM.I.W発足10周年を迎える年という事で、更なる躍進に向けての様々な新しい試みを計画しております。その先駆けとして、毎年恒例となっております「Phantom Magic Vision All Japan Championship」も今回は初の2日開催に臨みました。参加される方に取ってもハードな形態かとは存じましたが、例年に劣らず100人超の方にご参加頂き、また好意的なご意見も多数頂戴して、無事に成功を収める事が出来ました。この場を借りて、参加者の皆様、及び会場をご提供頂きましたイエローサブマリン様に深く感謝致します。

 本家の東方Projectも今夏には最新作「東方紺珠伝」が発売されるという事で、私は元より全東方プレイヤーが大変な期待を寄せている事と思いますが、Visionも負けずに皆様に驚きと楽しみをお届け出来る様、引き続き尽力して参ります。今年度も皆様からの変わらぬご声援を賜ります様、どうぞよろしくお願い致します。

spacer
M.I.W代表 冬月
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer

 去る、2015年5月4〜5日に第五回目となる「Phantom Magic Vision」全国大会が開催されました。今回は前回までの1日開催でなく、初日が所謂予選的な位置づけのスイスラウンド5回戦、2日目が予選上位者約30名と事前予選指定の公式、公認大会優勝者を交えてのスイスラウンド6回戦と、2日間に分けて行うという初めての試みとなりました。今までとは異なる形式での大会となった為、レポートを予選と本選に分けてお伝えいたします。予選の環境としては下記のタイプが多かった印象でした。

  ・『五つの難題』+『蓬莱山輝夜』で盤面を抑える難題輝夜
  ・『フラワーウィザラウェイ』でノードを抑え、相手の展開を抑えながら殴り切るノードロック
  ・『業火絢爛』と低ノードのキャラクターで殴り切る速攻
  ・冥界を『地獄』に変え、それに関連したカード効果で一気に場を制圧する地獄コントロール

 多いと言ってもやや多い程度の傾向で、予選での環境はかなり細分化されていたと思います。個人的には地方毎での環境差がある程度出てきた結果なのかなと感じました。今回特筆すべきはサイドボードにおける「インドラの雷」の使用率です。プレイ時のカード効果は他と比べて特別強力な物ではありませんが、「メンテナンスフェイズにライフポイントを3支払い、手札を1枚破棄する事によってサイドボードから手札に加える事ができる」という効果により、手札に来た冥界に置きたいカードをノードを経由する事なく直接破棄する事が可能になりました。冥界に置く事で効果を発揮するカードは数多く有りますので、この採用数も納得です。試合後はサイドボードへの戻し忘れにご注意ください。戻し忘れは今大会に限らず、何度か目撃しております。

 次に予選上位8名のデッキ分布です。

 ▼予選BEST8内訳
  ・『業火絢爛』デッキ:1名
  ・『西行寺 幽々子』冥界コントロール:1名
  ・『地獄』デッキ:1名
  ・妖精デッキ:1名
  ・ノードロック:1名
  ・ノーコマンド:2名
  ・妖怪中速:1名

 各デッキレシピは下記より御覧下さい。今回は事前に大会案内でIDの告知を行っていた事も有り、上位8名のデッキを紹介するだけでは不足かもしれませんが、全体の傾向との相違は然程無いかと思います。結果を見ると、環境を読み適切なカードを投入するよりも、自分のデッキでやりたいことを貫き通すタイプの方が結果を残した印象を受けます。デッキの多様性が多岐にわたり、全てに対応する事は困難である為、やりたい事をやった者勝ちという感じでしょうか。

 最後に、IDを含めた予選の形態について様々なご意見を頂戴致しました。ご意見は真摯に受け止め、また同様の形態で大会を開催する際には、より皆様が楽しめる様に調整させて頂きます。

spacer
文責:meta、kei
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer

 本選のレポートでは、見事BEST8に輝いた8名のデッキを見つつ、ジャッジの観点より環境の解説をしていきたいと思います。まず初めに、3〜4月段階での環境についての話をしていこうと思います。

 店舗、及び個人主催の大会で本選の権利を勝ち得たデッキの中心は、『待宵反射衛星斬』を中心とした高速ビートダウンでした。このアーキタイプはスペルブレイクルールの改正に伴い『魂魄 妖夢』がデッキに6枚積める様になった事からデッキの安定度が格段に向上し、使用者が増加傾向にありました。この妖夢デッキから派生し、『五つの難題』+『待宵反射衛星斬』を組み合わせた、通称「難題衛星斬」デッキは『蓬莱山 輝夜』による堅牢なビートダウン+最速2ターン目の『魂魄 妖夢』によるワンショットギミックという軸の違う2つの攻め方を有したデッキであり、これらの攻めを捌き切るのが如何に困難だったかという事が3〜4月時点での入賞結果から伺えます。しかし、本選の上位の結果は大まかに以下の通りとなっています。

1位:『地獄』デッキ
2位:『五つの難題』デッキ
3位:『業火絢爛』デッキ
4位:『業火絢爛』デッキ
5位:『業火絢爛』デッキ
6位:『リグル・ナイトバグ』速攻
7位:妖精デッキ
8位:除外コントロール

 『待宵反射衛星斬』、及び『魂魄 妖夢』の採用枚数は0枚です。本選での使用者はいたものの、上位には1人も残る事が出来ませんでした。あれだけ結果を残したデッキがどのような形で駆逐されたのか、本選上位プレイヤーはどの様なデッキ選択により結果を残したのか、その点についてお話していこうと思います。

 最も目を引くのが3〜5位に入賞した『業火絢爛』デッキです。レシピは一部異なる点もありますが、『レティ・ホワイトロック』や『鳳凰卵』の採用といった点は共通しており、「相手の動けるノード帯になる前に決着をつける」という思想が伝わってきます。『レティ・ホワイトロック』や『鳳凰卵』によりノードを枯渇させ、相手の動くノード圏内に移行する前にライフを詰め、『業火絢爛』で蓋をする事で多くのデッキは身動きがとれないままライフを削り取られてしまいます。前述の『魂魄 妖夢』を主軸としたデッキはノード4以上で本領を発揮する為、ノード4への到達を許さず、最序盤で決着をつける事は最大の対策となります。

 同様に6位の『リグル・ナイトバグ』速攻もデッキの構成は異なるものの、『レティ・ホワイトロック』や『鳳凰卵』によりノードを枯渇させ、その合間にグレイズ0の軍団で殴り切るという戦略をとっており、多くの結果を残したプレイヤーが中速のデッキを強く意識してデッキを構築した事が伺えます。

 7位の妖精デッキはマナ加速部分から『レティ・ホワイトロック』に引っ掛かる要素を外しながらも『飛倉の破片』等で安定したノード加速を実現しており、『ゾンビごっこ』を絡める事で最速2ターン目に『ルナチャイルド』の攻撃を通して『リリーブラック』のハンデスに繋げる等、攻めの手を崩さぬまま押しきれる構成になっています。また『作戦阻止』や『ディゾルブスペル』、『紫色を超える光』など幅広く使える妨害カードも搭載しており、盤面を守りつつ相手の先行を阻害するデッキに仕上がっています。

 この様な序盤の展開力を重視し早急に決着を付ける事で、相手の土俵で勝負をしない構成にした方々とは異なり、他の上位入賞者はより多くの妨害カードを入れる事で結果を残しています。

 8位の除外コントロールは『藤原 妹紅』と『八雲 藍』による除外ギミックを搭載し、中盤以降に強いデッキ構成にしながらも、『鍵山 雛』、『山童』、『紫色を超える光』、『緑眼のジェラシー』など数多くの妨害カードを組み込んでいます。特に『鍵山 雛』は戦闘修正を与えて戦う妖夢デッキに対して1枚で大幅な牽制ができるカードであり、マナチャージを用いて高ノード帯に繋げるデッキであれば環境に合致した素晴らしい1枚と言えるでしょう。

 2位の『五つの難題』デッキは『蓬莱山 輝夜』と『五つの難題』を主軸に盤面を固めて殴り切るデッキに、戦闘修正に対して強い『八坂 神奈子』、『西行寺 幽々子』を加えてそれらを踏み倒して出す『聖尼公のエア巻物』、『死霊の復活』を採用する事で、最序盤に展開されても1枚で盤面をひっくり返し、固める事が出来る様になっています。序盤の加速は『マナの生成』、『霞網』と『レティ・ホワイトロック』に引っ掛かってしまう要素が多く、3〜6位に入賞したデッキとの相性はあまり良くないかもしれませんが、デッキパワーが非常に高いので多少の相性差を無視して勝利を収める事も出来そうです。

 そして1位の『地獄』デッキですが、『紫色を超える光』3枚と『地獄』3枚による1ノードからの冥界利用、カードサーチに対応可能であり、『キクリ』によって相手の除去や火力を封殺、盤面は『霊烏路 空』+『金伽羅』の除去等、妨害要素に強く特化しています。それだけではなく、『龍神』3枚を投入する事で急襲も出来る構成になっています。『働かない式神』によって『殺人ドール』を破棄して除去を行ったり、デッキを掘る要素を多くする等によりデッキの安定度が高くなっているのも素晴らしいですね。優勝に相応しいデッキと言えるかと思います。

 以上が上位8名のデッキとなります。何れも強い個性の中に多くの戦略が組み込まれたデッキで、上位入賞も納得の構成ばかりです。今回の結果によりメタゲームが動き、より多くのプレイヤーがデッキ構築に頭を悩ませ、それ以上に大会で結果を残して喜びを得る環境になることを願いつつ、今回のレポを終えさせて頂きます。

spacer
文責:くろ、kei
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer
spacer 以下から本戦上位入賞者のデッキレシピをpdfでダウンロードする事が出来ます。
spacer
優勝者
一丸
第2位
そーげん
第3位
スキマ妖怪
第4位
かかっち
第5位
御凍
第6位
kain
第7位
ノエ
第8位
かぎゅ
spacer
以下から予選上位入賞者のデッキレシピをpdfでダウンロードする事が出来ます。
spacer
1位通過
ゐど
2位通過
イルス
3位通過
ばまー
4位通過
もっサン
5位通過
満月(まき)
6位通過
でるた
7位通過
ぽくしー
8位通過
すかーれっと
しゅーと
spacer

spacer

トップページ

spacer